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読解力と作文力は、特別な才能ではなく、毎日の小さな積み重ねで少しずつ育つ力です。ただ、家庭で何をすればいいのか、教材を使うならどれを選べばいいのかは分かりにくいものです。この記事では、学年ごとのつまずきのサイン、家で今日からできること、教材の3つの形、2つのサービスの公式情報、体験で確かめることを、マナモン塾のスタッフが保護者の目線で整理しました。
読解力と作文力は「読む」と「書く」の両輪です

読解力と作文力は別々の力に見えますが、つながっています。文章を正しく読めない子は、自分が書いた文章のおかしなところにも気づきにくく、反対に書く練習をすると「文章はこう組み立てられている」と分かって読むのが楽になります。どちらか一方だけでなく、両方を少しずつ進めるのが近道です。
読解力は「書いてあることを正しく受け取る力」
読解力は、文章に書かれていることを、自分の思い込みを混ぜずに受け取る力です。国語だけでなく、算数の文章題や理科・社会の資料を読むときにも使います。問題文を最後まで読まずに答えてしまう、聞かれていることと違う答えを書く、といったミスの多くは、読解の段階でつまずいています。
作文力は「考えを順番に言葉にする力」
作文力は、自分が見たこと・考えたことを、相手に伝わる順番で書く力です。上手な表現を使う力というより、「何を書くか決める」「順番を考える」「文にする」という3つの作業ができるかどうかが土台になります。
つまずきのサインを学年別に見る
読む・書くのつまずきは、学年によって表れ方が違います。次のようなサインが続くときは、家庭での関わり方を少し変えるタイミングです。
低学年(1〜2年)で見られやすいサイン
音読で文字を一つずつ拾って読む、行を飛ばす、読み終えても内容を話せない、といった様子です。作文では「楽しかったです」で終わってしまい、何があったかが書けないことがよくあります。この時期は、文字を読むことそのものに力を使っているので、内容まで気が回らないのは自然なことです。
中学年(3〜4年)で見られやすいサイン
教科書の文章が長くなり、段落ごとの内容をつかめないと、物語の流れや説明文の要点が分からなくなります。算数の文章題で、数字だけを拾って式を立てるのもこの時期に目立ちます。作文では、出来事を時間の順に並べるだけで、自分の考えが入らないことが増えます。
高学年(5〜6年)で見られやすいサイン
説明文や資料を読んで、筆者の意見と事実を分けられない、記述問題で「なぜ」に答えられない、といったつまずきが出てきます。作文では、意見と理由を組み立てる力が求められるため、書き出しで手が止まる子が多くなります。中学の国語や社会の記述にそのままつながる部分です。
家庭でできる読解力の伸ばし方

読解力は、読む量を増やすだけでは伸びにくいことがあります。読んだ内容を確かめる一言を足すだけで、同じ読書の時間でも身につき方が変わります。
音読は聞き手がいると変わります
宿題の音読は、家事をしながらでも構わないので、聞いていることを伝えてあげてください。聞き手がいると、子どもは「伝わるように読もう」と意識し、区切りや読み飛ばしに自分で気づきやすくなります。つかえた言葉があれば、意味を知っているかを軽く聞いてみると、語彙の穴も見つかります。
読んだあとに「誰が・何を・なぜ」を聞きます
本やお話を読み終えたら、「誰が出てきた?」「何があった?」「どうしてそうしたと思う?」と3つだけ聞いてみてください。答えを正しく言えるかより、本文に戻って探す習慣がつくことが大切です。算数の文章題でも同じで、問題文を声に出して読み、「何を聞かれている?」と確かめるだけでミスが減ることがあります。
家庭でできる作文力の伸ばし方
作文が苦手な子の多くは、書く力より前に「何を書けばいいか分からない」ところで止まっています。書く前の準備を手伝うと、手が動きやすくなります。
書く前に話してもらいます
いきなり原稿用紙に向かわせず、「一番おもしろかったのはどこ?」「そのとき何を思った?」と会話をしてから書かせてください。話した内容を短いメモにしておくと、それがそのまま作文の材料になります。
1日3行の日記から始めます
長い文章を書かせるより、「今日あったこと」「そのときの気持ち」「明日やりたいこと」を1行ずつ書く3行日記のほうが続きます。毎日短く書くことで、文を組み立てることへの抵抗が少しずつ減っていきます。
直すのは1か所だけにします
大人から見ると直したいところはたくさんありますが、全部に赤を入れると子どもは書くのが嫌になります。良かったところを先に具体的に伝え、直すのは「ここに理由を一文足そう」のように1か所に絞ってください。
教材は3つの形に分かれます
家庭だけで続けるのが難しいときは、教材の力を借りるのも一つの方法です。読解・作文の教材は、大きく3つの形に分かれます。
| 比べる点 | 添削つきの通信教育 | オンラインのトレーニング型 | 市販のドリル・問題集 |
|---|---|---|---|
| 主に伸ばす力 | 書く力(読解も含む) | 読む速さと理解 | 教材によって違う |
| 書いたものを見てもらえるか | 講師が添削して返却 | 自動採点と定期サポートが中心 | 保護者が丸つけ |
| 必要なもの | 紙の教材と郵送 | パソコンやタブレット | ドリルのみ |
| 費用の形 | 月額の受講費 | 登録料と月額の受講料 | 1冊ごとの購入 |
| 保護者の関わり | 提出の声かけ | 学習時間の見守り | 丸つけと説明が必要 |
添削つきの通信教育
毎月テキストが届き、課題を書いて送ると、講師がコメントを書いて返してくれる形です。家では見てあげにくい作文を、第三者の目で見てもらえるのが大きな利点です。一方で、提出までの声かけは家庭の役目になり、提出しないままテキストがたまってしまうこともあります。
オンラインのトレーニング型
パソコンやタブレットで、文章を読むトレーニングや理解度を確かめる問題に取り組む形です。結果が数字で記録されるので、伸びが見えやすくなります。作文の添削は含まれないことが多いので、書く力も伸ばしたい場合は別の方法と組み合わせます。
市販のドリル・問題集
費用を抑えられ、学年や目的に合わせて選びやすい形です。ただし、作文は答えが一つではないため、丸つけや直しを保護者がする必要があり、負担が大きくなりがちです。読解のドリルから始め、様子を見て他の形を考えるのも一つの順番です。
2つのサービスを公式情報で見る

形の違う2つのサービスを、各公式サイトの情報(2026年10月確認時点)をもとに紹介します。どちらが良いという順番ではありません。
ブンブンどりむ(作文の通信教育・添削つき)
株式会社どりむ社が運営する ブンブンどりむ は、齋藤孝先生が監修する小学生向けの作文の通信教育です。小学1年生から6年生まで学年ごとに6つのコースがあり、マンガ形式のテキストで学び、提出課題は月2回(6年生向けの完成コースは月1回)講師が添削して返却します。学習時間の目安は1日10分とされています。
受講費(税込)は、毎月払いで1年生向けコースが月5,390円、2〜6年生向けコースが月5,885円で、6か月・12か月の一括払いにすると月あたりが下がります。入会金はかかりませんが、課題を送る郵送料は受講費に含まれません。退会は止めたい月の前月5日までの連絡が必要で、連絡がない限り次の学年のコースへ自動で続きます。1か月だけの受講はできず、届いた教材の返品も受け付けていないため、入会前の確認用に、全コースの教材見本などが入った無料体験キットが用意されています(体験キットに添削課題はついていません)。
速読解オンライン(読解トレーニングの自宅受講)
速読解オンライン は、TERRACE速読解のトレーニングを自宅のパソコンやタブレットで受講するコースです。速く正確に読む練習や理解度を確かめる設問、語彙や文法のトレーニングを組み合わせ、24時間いつでも学習できます。月1回、電話またはオンラインでのサポートがあり、学習結果とアドバイスが保護者に報告されます。対象は年長から高校生までです。
受講を続ける場合は、初回のみ受講登録料11,000円(税込)がかかり、月額の受講料(税込・システム料とサポート料込み)は、速読解力・論理的思考力コースが13,200円、小学4年生から受けられる新国語《受験対策 読解力》コースが11,000円です。受講にはWindows10以上のパソコン、Chromebook、iPadのいずれかが必要で、端末は家庭で用意します。無料体験では、保護者からの聞き取り、今の読解力のチェック、トレーニングの体験、結果の報告と学習のアドバイスがあり、保護者と子どもが一緒に参加します。解約の条件は公式サイトで確認できなかったため、申し込みの前に確かめてください。
| 比べる点 | ブンブンどりむ | 速読解オンライン |
|---|---|---|
| 主な内容 | 作文の通信教育 | 読解のトレーニング |
| 対象 | 小学1〜6年生 | 年長〜高校生 |
| 料金(税込) | 月5,390円〜5,885円(毎月払い) | 登録料11,000円+月11,000円〜13,200円 |
| 見てもらえること | 月2回の作文添削 | 月1回の電話・オンラインサポート |
| 必要なもの | 郵送できる環境 | パソコン・Chromebook・iPad |
| 入会前に試せること | 無料体験キット | 無料体験 |
料金や条件は変わることがあるため、最新の情報は各公式サイトでご確認ください。
体験・お試しで確かめること
教材は、子どもが続けられるかどうかがすべてです。申し込む前に次の順番で確かめると、合わない教材を選ぶ失敗を減らせます。
ステップ1|困っていることを一つに決めます
「作文で手が止まる」「問題文の読み違いが多い」など、いちばん困っていることを一つ決めます。書く力なら添削つき、読むことなら読解トレーニング、というように、選ぶ形がここで絞れます。
ステップ2|資料や体験を申し込みます
無料の体験キットや体験を使い、教材の中身を子どもと一緒に見ます。子どもの学年より上や下のコースの見本も見られる場合は、今の力に合うレベルを確かめておくと安心です。
ステップ3|子どもの反応を見ます
体験のあとに「またやりたい?」と聞いてみてください。保護者が良いと思っても、子どもが嫌がる教材は長続きしません。どの部分が楽しかったか、難しかったかを聞くと、合う形が見えてきます。
ステップ4|1年分の費用と止め方を確かめます
月額だけでなく、登録料や郵送料、一括払いの返金の扱い、退会の連絡の締め切りまで確かめます。自動で続く仕組みの教材は、止めたいときの連絡日をカレンダーに入れておくと安心です。
教材が向かない子・時期をずらしたほうがいい家庭

次のような場合は、教材を始めるより、家での声かけや読み聞かせを先に増やすほうが合うことがあります。
- 文字を読むことにまだ時間がかかり、音読で疲れ切ってしまう子
- 習い事や宿題で毎日の予定がいっぱいで、10分の時間も取れない子
- 作文を書くこと自体に強い苦手意識があり、まず話すことから始めたほうがいい子
- 通信教育の提出や端末の準備に、保護者がしばらく時間を割けない家庭
教材は、家庭の関わりの代わりではなく、関わりを助ける道具です。子どもの様子に合わせて、急がずに選んでください。
よくある質問
Q. 読書が好きなら読解力は十分ですか?
A. 読書が好きなことは大きな強みですが、好きな本を楽しく読むことと、問題文を正確に読むことは少し違います。読んだあとに内容を説明してもらうなど、正確に読む練習も足してあげると安心です。
Q. 作文は何年生から練習すればいいですか?
A. 学年に関係なく、文が書けるようになったら始めて構いません。低学年なら3行日記や絵日記、高学年なら意見と理由を書く練習など、学年に合った形にすると無理なく続きます。
Q. 親が作文を直すと嫌がります。どうすればいいですか?
A. 家族に直されると、子どもは責められているように感じることがあります。良かったところを先に伝え、直すのは1か所だけにしてみてください。それでも難しい場合は、添削つきの通信教育など第三者に見てもらう方法もあります。
Q. 読解と作文、どちらから始めるべきですか?
A. いちばん困っている方から始めてください。問題文の読み違いが多いなら読解、テストの記述や作文で手が止まるなら作文が先です。どちらも家庭でできることから試し、それでも難しければ教材を考える順番がおすすめです。
Q. 通信教育の課題をためてしまいそうで心配です。
A. 取り組む曜日と時間を先に決めておくと、ためにくくなります。ブンブンどりむのように、提出日を過ぎた課題も一定期間は添削してもらえる教材もあるので、条件を確認しておくと気持ちが楽になります。
Q. 中学生になっても役に立ちますか?
A. 読解力と作文力は、中学の国語の記述問題や、数学の文章題、高校入試の作文にもつながります。小学生のうちに「読んで確かめる」「順番に書く」習慣をつけておくと、中学の勉強の負担が軽くなります。
読む力も書く力も、毎日の短い時間の積み重ねで少しずつ伸びていきます。まずは家庭でできることを一つ試し、必要に応じて教材の体験を使ってみてください。子どもが「読めた」「書けた」と感じられる経験を増やしていくことが、何よりの近道です。
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