塾が高いと感じる中学生の保護者へ|塾代の実態と塾以外の選択肢

塾が高いと感じる中学生の保護者へ|塾代の実態と塾以外の選択肢

中学生の塾が高いと感じるのは、気のせいではありません。文部科学省の調査では、公立中学校に通う子の学習塾費は、中1で年間約13万4千円、中3では約34万1千円まで増えています。

ただ、塾に行くかどうかは「行く・行かない」の二択ではありません。普段は家で勉強して、苦手な教科やテスト前だけ塾を使う、といった組み合わせもできます。この記事では、まず公的な数字で塾代の実態を確かめ、そのうえで塾以外の選択肢を費用と向き不向きで比べます。

公立中学校の学年別の補助学習費と、そのうち学習塾費の金額を並べた棒グラフ
公立中学校の学年別の補助学習費(年間)
目次

中学生の塾代はどのくらい?公的な調査で見る平均

結論から言うと、公立中学校の学習塾費は学年が上がるほど増え、中3は中1の約2.5倍です。ここでは、文部科学省「子供の学習費調査」の最新版(令和5年度調査)の数字を使います。

この調査は、子どもを学校に通わせている保護者が1年間に支出したお金を調べたものです。令和5年度調査の期間は2023年4月から2024年3月までで、2024年12月に公表されたあと、2026年1月に訂正版が出ています。この記事の数字は訂正版のものです。

学年別の学習塾費と補助学習費

調査では、塾・通信教育・家庭教師・家で使う参考書などの費用をまとめて「補助学習費」と呼んでいます。公立中学校の学年別の金額は次のとおりです。

学年補助学習費(年間)うち学習塾費(年間)学習塾費を12で割った目安
中1172,481円133,647円約1万1千円/月
中2249,354円213,759円約1万8千円/月
中3390,200円341,220円約2万8千円/月
中学校の平均271,574円230,385円約1万9千円/月

出典:文部科学省「令和5年度子供の学習費調査」調査結果の概要(令和8年1月16日差替)表6。補助学習費は、表6の「家庭内学習費」「通信教育・家庭教師費」「学習塾費」「その他」の4項目を足した金額です。月の目安は、年間の金額を12で割って筆者が計算したものです。

補助学習費のうち、ほとんどを学習塾費が占めています。中3では、補助学習費の約87%が塾の費用です。

この平均には塾に通っていない家庭も含まれる

上の表の金額は、塾にお金を払っていない家庭(0円)も含めた平均です。同じ調査で、公立中学校の学習塾費が「0円」だった家庭は34.0%でした。つまり、およそ3人に2人が、1年の間に何らかの形で塾にお金を払っています。

実際に塾代を払った家庭だけで平均すると、公立中学校では年間約34万9千円です。月にならすと約2万9千円になります。

項目公立中学校の数字
学習塾費が0円だった割合34.0%
学習塾費を払った家庭だけの平均(年間)約34万9千円
学習塾費を払った家庭で、いちばん多かった金額の段階40万円以上(全体の23.3%)
通信教育・家庭教師費が0円だった割合72.7%
通信教育・家庭教師費を払った家庭だけの平均(年間)約7万8千円

出典:文部科学省「令和5年度子供の学習費調査」調査結果の概要(令和8年1月16日差替)表8-1・表8-2

住んでいる地域や家庭の収入でも変わる

同じ調査では、市区町村の人口が多いほど、また世帯の収入が多いほど、塾や習い事などの「学校外活動費」がおおむね多い傾向も示されています。周りの家庭と比べて焦る必要はありません。

出典:文部科学省「令和5年度子供の学習費調査結果のポイント」(令和8年1月16日)図6・図7

塾代が「高い」と感じる理由

塾が高いと感じる理由は、月謝そのものより、月謝以外の費用と、時期による増え方にあることが多いです。申し込む前に、次の3点を確かめておくと、あとで驚きにくくなります。

月謝以外にかかる費用がある

調査での「学習塾費」には、入会金、月謝、講習会費、教材費、塾で受ける模擬テスト代、塾への交通費まで含まれています。月謝だけを見て決めると、年間ではかなり多くなることがあります。

  • 入会金(入るときに1回)
  • 教材費(年度の初めや学期ごと)
  • 春・夏・冬の講習会費
  • 定期テスト前の対策授業
  • 模擬テスト代

説明を受けるときは「1年間で、月謝以外に何がいくらかかりますか」と聞いておくと、比べやすくなります。

中3で急に増える

中3の学習塾費は、中2の約1.6倍です。高校受験に向けて、授業のコマ数が増えたり、夏期講習・冬期講習・入試直前の講座が加わったりするためです。中3の1年間の目安も、入る前に聞いておきましょう。

きょうだいの時期が重なる

中学生と小学生、中学生と高校生のきょうだいがいると、受験の年や講習の時期が重なります。1人分では払える金額でも、2人分になると家計の負担が一気に大きくなります。きょうだい割引があるかどうかも、確認する項目の1つです。

塾以外の選択肢と費用の目安

塾以外の方法は費用を抑えやすい一方で、子どもが自分で進める力や、家庭のかかわりが必要になります。

方法費用の考え方良いところ気をつけたいところ
市販の問題集・学校のワーク1冊ずつ買う。調査では公立中の家庭内学習費の平均は年間12,884円費用が小さい。自分のペースで進められるどこから手をつけるか決めにくい。解説だけで分からないと止まる
通信教育月額や年額。調査では通信教育・家庭教師費を払った家庭の平均は年間約7万8千円教材が毎月届き、学校の進度に合わせやすい教材がたまりやすい。続けるには家での声かけが必要
学習アプリ月額や数か月ごとのまとめ払いなど、サービスによって違うスマホやタブレットで、すきま時間に使える遊びの時間と区別しにくい。家庭のルールが必要
地域の学習支援無料や低い費用のものが多い大人や大学生に見てもらえる実施していない地域もある。対象や日時が決まっている
学校の補習・質問かからない授業の先生に直接聞ける先生が忙しい時期は時間が取りにくい

家庭内学習費・通信教育・家庭教師費の数字の出典:文部科学省「令和5年度子供の学習費調査」調査結果の概要(令和8年1月16日差替)。通信教育・家庭教師費は、調査では1つの項目にまとめられています。

市販の問題集と学校のワーク

いちばん費用がかからないのは、学校で配られたワークと、市販の問題集を使う方法です。まずは学校のワークを2回くり返すことから始めるだけでも、定期テストの対策になります。

問題集を買い足すときは、途中の計算まで解説に書いてあるものを選ぶと、ひとりでも進めやすくなります。

通信教育

毎月教材が届く形が多く、学校の教科書に合わせた内容を選べるのが利点です。一方で、教材を開かないまま、たまっていくこともあります。始めるなら、「月・水・金の夜に1回分」のように、やる日を家族で決めておくと続けやすくなります。

学習アプリ

スマホやタブレットで使えるので、部活のあとや朝の10分でも取り組めます。問題をくり返し解いたり、解説を何度も見たりできます。

使う時間と場所を決める、勉強中は通知を切る、といった家庭のルールとセットで考えましょう。料金は月額だけでなく、まとめ払いかどうかや解約の方法も確かめてください。

地域の学習支援

自治体によっては、中学生向けの無料の学習会を開いています。国の制度では、生活に困りごとのある家庭の子どもを主な対象に、学習支援や居場所づくりなどを行う「子どもの学習・生活支援事業」があります。

出典:厚生労働省「生活困窮者自立支援制度」

対象や曜日・場所は自治体ごとに違うので、役所の窓口や学校からのお知らせで確かめてください。

学校の補習と先生への質問

放課後の補習や、テスト前の質問の時間を設けている学校もあります。家で分からなかった問題をノートにまとめて持っていくと、短い時間でも聞きたいことを聞けます。

塾が向いている子・塾以外でも進めやすい子

塾にはお金がかかりますが、塾が合っている子もいます。費用だけで決めず、子どもの様子と目的から考えるのがおすすめです。

塾にするか家庭学習中心にするかを、3つの質問で考えるフロー図
塾にするか迷ったときの考え方

塾が向いている子

  • 家だとどうしても勉強を始められず、決まった時間と場所があると取り組める
  • 分からないところが多く、どこから戻ればよいか自分では見つけられない
  • 志望校がはっきりしていて、受験に向けた情報や模擬テストが必要
  • 同じ目標の友だちがいると、やる気が続く

こうした子にとって、塾の費用は「勉強する時間と場所」「教えてくれる人」「受験の情報」の代金で、お金をかける意味があります。

塾以外でも進めやすい子

  • 学校の授業はおおむね分かっていて、苦手な単元がしぼれている
  • 決めた時間に、短い時間でも机に向かえる
  • 分からないことを、学校の先生や家族に聞ける
  • 部活や習い事で、塾に通う時間を取りにくい

このタイプの子は、家庭学習を中心にして、必要な時期だけ塾や講習を使う形が合います。

どちらに当てはまる項目が多いかを、子どもと一緒に確かめてみてください。親だけで決めるより、本人が納得して選んだ方法のほうが続きやすくなります。

学年別の考え方

費用が大きく増えるのは中3です。中1・中2のうちに家で勉強する習慣をつけておくと、中3で何にお金をかけるか選びやすくなります。

中1は家で勉強する習慣づくりを優先

中1は、小学校とテストの形が変わり、定期テストや提出物に慣れる時期です。まずは学校のワークを使って、テスト2週間前から計画的に進める練習をしましょう。数学の正負の数や文字の式は、このあとの単元の土台になります。

中2は苦手を早めに見つける

中2は部活の中心になる学年で、勉強の時間が取りにくくなります。定期テストの結果を見て、点が下がり続けている教科があれば、その教科だけ塾や講習を使う、といった部分的な使い方を考える時期です。

中3は目的をしぼってお金をかける

中3は、受験に向けて費用が最も増える学年です。すべての講座に申し込むのではなく、「夏期講習で中1・中2の復習をする」「冬は志望校の過去問の対策だけ受ける」のように、目的をしぼると費用を抑えやすくなります。模擬テストだけを受けられる塾もあるので、申し込みの前に確かめてみましょう。

塾と家庭学習を組み合わせる方法

家庭学習を土台にして、足りない部分だけ塾を使うと、費用を抑えながら必要な助けを受けられます。

普段は家庭学習、テスト前と長期休みだけ塾や講習を使う1年間の組み合わせ例
塾と家庭学習の組み合わせ例

普段は家庭学習、講習だけ塾を使う

普段は学校のワークや問題集、アプリで勉強して、夏休みや冬休みの講習だけ塾を使う方法です。毎月の月謝がかからないので、年間の費用を抑えられます。講習の前に、復習したい単元を決めておきましょう。

苦手な教科だけ塾にまかせる

苦手な1教科だけ塾に通い、ほかの教科は家で進める方法です。1週間の例は次のとおりです。

曜日部活がある週の例テスト2週間前の例
月家で数学20分家で数学30分+英語20分
火塾(苦手な1教科)塾(苦手な1教科)
水家で英語20分学校のワーク1周目
木休み(疲れた日の分を予備にする)家で理科・社会30分
金家で数学20分学校のワークの間違えた問題だけ
土部活のあと30分苦手な単元をまとめて1時間
日1週間の見直し30分テスト範囲を通して解き直し

上の表は、組み方を説明するための例です。時間や教科は、子どもの部活や苦手に合わせて変えてください。

塾をやめる・減らすときに気をつけること

塾をやめたあと、勉強しない時間が増えると成績が下がることがあります。やめる前に、次のことを決めておきましょう。

  • 塾に行っていた曜日・時間を、そのまま家の勉強時間にする
  • 塾の教材で、まだ解いていない問題を使い切る
  • 1か月たったら、テストの結果を見て続け方を見直す

退塾の手続きの締め切りと、講習費などの返金のルールも確認しておくと安心です。

家庭学習の進め方は、中学生の数学の勉強法や、中学生のやる気を引き出す方法の記事もあわせてご覧ください。

家庭学習の選択肢としてのマナモン

塾代を抑えて家で数学を進めたい家庭には、マナモンという方法もあります。マナモンは、LINEで使う中学生の学習アプリで、株式会社THREE D PLUSが運営しています。

  • LINEで友だち追加すると自動でログインでき、アプリのダウンロードや会員登録は要りません
  • 中1〜中3の中学数学の全範囲を解き放題で、苦手な単元へのさかのぼりや先取りもできます
  • 同じ単元でも数字が毎回変わる問題で、答えを覚えるのではなく考え方が身についたかを確かめます
  • 途中式を飛ばさず、やさしい言葉で1ステップずつ解説します。問題は現役の塾講師が作っています
  • 答えはアプリに入力せず、ノートで解いて、◎△で自分でチェックします

料金は月額888円(税込)の表示で、お支払いは6か月分5,328円(税込)をまとめて行い、6か月ごとに自動で更新されます。登録料は0円で、登録日から30日間は無料で試せます。解約はアプリのホームのいちばん下からいつでもでき、解約後もその期間の終わりまで使えます。

塾に通っている子の復習用として使う方法もあります。くわしくはマナモンのトップページをご覧ください。

よくある質問

中学生の塾代の平均はいくらですか

文部科学省「子供の学習費調査」(令和5年度)では、公立中学校の学習塾費の平均は年間230,385円です。学年別では、中1が133,647円、中2が213,759円、中3が341,220円です。この平均には塾に払っていない家庭も含まれ、払った家庭だけの平均は年間約34万9千円です。

塾に行かないと高校受験は不利になりますか

塾に行かなくても受験の準備はできます。ただ、志望校の情報や模擬テストは家庭だけでは集めにくいので、模擬テストや中3の講習だけ使う方法も考えてみてください。

塾をやめたいと子どもに言われたらどうすればいいですか

まず、やめたい理由を聞いてみましょう。授業が合わない、部活と両立できないなど、理由によって対応が変わります。やめる場合は、塾に行っていた時間に家で何をするかを一緒に決めてから手続きをしましょう。

塾代を払うのが苦しいときに相談できるところはありますか

市区町村によっては、中学生向けの無料の学習会や、生活に困りごとのある家庭の子どもへの学習支援を行っています。役所の窓口や学校の先生に、近くでどんな支援があるかを聞いてみてください。対象や内容は自治体ごとに違います。

家庭学習だけで成績は上がりますか

授業がおおむね分かっていて、毎日少しずつでも机に向かえる子なら、家庭学習を中心に進められます。1か月ほど続けて、テストの結果やワークで間違える数を見てから、塾が必要か判断するとよいでしょう。

通信教育とアプリと塾、どれを選べばいいですか

家で自分から始められるなら通信教育やアプリ、決まった時間と場所がないと始められないなら塾が合いやすいです。費用だけでなく、子どもが続けられそうかどうかを基準にしてください。体験や無料期間があるものは、実際に使ってから決めると失敗しにくくなります。

マナモンを30日間、無料でためす

マナモンは、LINEで使う中学生の学習アプリです。中学数学の中1〜中3の全範囲を、数字が毎回変わる問題と、途中式を飛ばさない解説でくり返し練習できます。アプリのダウンロードや会員登録は不要で、LINEで友だち追加すればすぐに始められます。最初の30日間は無料です。

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